満足度91%の最強のビジネス英語学習法へようこそ!

明日から外国人とスムーズにコミュニケーションする方法を伝授します!

……と書くと、うさんくさいと思われる読者もいらっしゃると思います。

 無理もありません。ちまたには、「英語力」「英会話」の能力を向上させることができるとうたっている教材があふれかえり、街で石を投げると「英会話スクール」に当たります。企業は、社員に TOEIC の点数が何点を越えたら報酬を出したり、日本人どうしのコミュニケーションも英語にするなど、「グローバル化」に備えて英語教育に力を入れています。

 このブログを読んでくださったからといって、いきなり英語力が向上したり、英会話がペラペラに喋れたりするようには、正直なれません。

 しかし、このブログに書いてあることを忠実に実践すれば、自分の意思を、日本語のしゃべれない相手に疎通させる力は、確実に、かつ急激に上昇します。つまり、コミュニケーション能力そのものの底上げが、短期間でできるのです。

 実際に、私の話を聞いた翌日に、私のノウハウを使って、いきなり自分の意思が通じたいらっしゃいます。その方は
「今までG◯◯◯に通っても英語力が向上しないと悩んでいたのがバカみたいだ、最初からこうすればよかった」
とたいへん喜んでいらっしゃいました。

 下のチャートは、私がかつて取引先の企業で、本ブログの内容をセミナー形式でお話したときの、受講生のアンケートの結果です。ありがたいことに、9割以上の方が、「このセミナーの内容に満足」「このセミナーの内容をほかの人に伝えたい」と、その効用を認めてくださいました。ちなみにこのときは、オフライン/オンラインで、数十名の方々がお話を聞いてくださいました。

デバッグ英文法アンケート結果

最強のビジネス英語学習法「デバッグ英文法」アンケート結果

 このときだけでなく、私がこのブログの内容をお話すると、絶対にえられるフィードバックが、「目から鱗(うろこ)が落ちた」というものです。累計すると、私は、1,000枚近い鱗が目から落ちるのを目撃してきたことになります(笑)。

 日本語がしゃべれない人と効果的にコミュニケーションするのに、英語がペラペラになる必要性は、どこにもありません。それどころか、英語がしゃべれると自負することで、逆にコミュニケーションの効果が下がることすらありえます。

 ビジネス英語の習得は、語学学習ではありません。ビジネス英語はコミュニケーションであって、語学ではないからです。語学学習によってその効果性を上げようとするのは、忙しいビジネスパーソンにオススメできません。

 私はかれこれ15年以上、IT業界で、日本語の通じない相手と一緒に働いてきました。どんな英会話スクールの講師よりも、英語を使って論理的なコミュニケーションをしながら働く人たちが、現場で悩んでいるポイントを熟知しています。そして、その問題の解決に即効性のある処方箋が、このブログなのです。

 さあ、楽しんでください!

こんな方にオススメです

 ビジネス英語の力を伸ばすためには、今あなたが潜在的に抱えている力を鍛えなおす方が、英会話スクールに通って、
「”It’s very nice to see you.”、はい、ご一緒に〜」
と、およそビジネスの現場では即効性のない日常会話から英語を学び直すより、はるかに効率的です。

 このブログの英語学習プログラムは、もともと、IT技術者たちの英語学習の苦労を軽減しようと開発されたものですが、職場で論理的な内容を、日本語が話せない相手に効果的に伝える必要のある全ての方々にメリットがあります。つまり、オフィスで働かれているほぼ全ての人々に、フツーに活用いただけます。

「論理的な内容」とは、例えばビジネスモデルでも良いですし、経理、ファイナンスの話であってもかまいません。たまたま私が IT 業界の人間なので、英文の実例をひきやすいだけです。

 ちょうとそれは、照屋 華子、岡田 恵子共著の「ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル」が、新入社員全員の必読書と評価されているのと、同じです。

ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル (Best solution)

 私のブログが、この名著に勝るとも劣らない普遍的な価値を持っている、などとつけあがっているわけではありません(汗)。

 なぜ同じかというと、理由はとてもシンプルです。
日本語の段階で受け手にとってわかりにくいメッセージが英訳されたからといってわかりやすくなるはずがない
からです。

 英語ができないから外国人とコミュニケーションできない悩んでいる方ほど、えてして、コミュニケーションに関し、英語とは関係なく改善できる部分、伸ばせる余地があるものです。それら前提条件の方を底上げすれば、わざわざ英会話スクールに行かなくても、日本人、外国人問わず、やりとりが飛躍的に楽になります。逆にそちらを固めないのに英会話だけ勉強しても、相手を混乱させるだけで終わってしまうのです。

「英語を学び、世界とのビジネスに備える人も多いと思うが、言葉を覚えるだけでは世界の人とコミュニケーションをとることはできない。日本語から英語に置き換えようとしても、そのままでは英語にならない。あるいは、英語に置き換えても意味が伝わらないという経験のある人も多いと思うが、これは、はじめに思いついた日本語の論理展開が弱いことが原因のほとんどだ。日本語がロジカルになれば、英語にするのもぐっと容易になる。」

渡辺パコ著「頭がいい人の「論理思考」の磨き方」
※渡辺パコ氏はロジカルシンキングの本を何冊も執筆されていますが、その中でも、これは非常にオススメの本です。
頭がいい人の「論理思考」の磨き方

ビジネス英語は「日常会話」ができなくても力を伸ばせる

 誤解している人が多いようなのですが、いわゆる「日常会話」力を伸ばしたとしても、ビジネス英語の力の底上げには必ずしも直結しません。逆も真なりで、ビジネス英語ができるひとが、必ず日常会話がペラペラだという保証はどこにもありません。

「おかわり」って、英語で言えますか?

「おかわり」って、英語で言えますか?

……確かに、私は「おかわり」を意味する英単語なら知っています。しかし、私の長い職歴の中で、ビジネスの現場でこの単語を用いたことは一度もありません。ビジネス英語で必要になったことがないからです。

 私がこの単語を用いたのは、フランスに旅行した時でした。アヴィニョンのカフェで、「おかわり」にあたる単語をどうしても思いつけずに、ウエイトレスの女性に、

Would you give me a refill, s’il vous plait?

と、英語とフランス語ちゃんぽんで (^^;; おかわりをもらったのが、長い人生で唯一使用した例です。

 ビジネス英語力は、表現力に関して、日常会話能力を全く前提としないのです。ビジネス英語と英語の日常会話は、語順を中心とした英文法の理解を共通の基盤とする、ほぼ別の知識体系といっていいものです。

 だから、力を入れるのなら、その理解を促進することを狙うべきではないでしょうか。

ビジネス英語は「度胸」ではない

 では、ビジネス英語をアウトプットするとき、最も大切なことは何でしょうか?これを間違えてしまうと、上で述べてきた通り、遠回りな語学学習に無駄な時間を注ぎ込むことになります。

 いまあなたが自分には「英会話能力」が足りないと悩んでいらっしゃるのなら、それは、むしろラッキーです。

 以前働いていた職場で、隣の女性社員が、同僚にこう話しているのを、耳にしたことがあります。

「わたし、ようやく、『テレフォンイングリッシュ』が話せるようになったんですよ!」

英語 電話 あせる ジェスチャーにも表情にも頼らずに話せる対応力を身につける

英語 電話 あせる ジェスチャーにも表情にも頼らずに話せる対応力を身につける

 この女性は今までは外国人と電話で話す機会がなくて、プレッシャーがかかっていたのを、練習を重ね、ようやくそれを跳ね返すことができるようになったのでしょう。彼女が数ヶ月前から某大手英会話スクールに通っていることを、私も承知していました。

 この努力自体は、決して否定されるべきではありません。

 しかし、申し訳ないのですが、私には「この女性の書き英語は、そうとう微妙だろう」という確信がありました。

 のちに、その女性の作ったプレゼンのスライドデッキを私がレビューする機会があったのですが、案の定、ため息が出ました。彼女はスライド一枚に受動態を5、6個入れていたのですが、実にどれひとつとして、
『正確な受動態の態(てい)をなしていなかった』
のです。英語の文章で受動態で間違えると、「てにをは」と「れる/られる」が不正確な日本語よりも、ひどい状態になります。つまり、お世辞にも、文章と呼べるものにはなっていませんでした。

 資料に書いたメッセージの不正確さを、『英会話』で矯正するのは、至難の技です。

 会話というものは、口にした先から消えていくもので、これが相手に確実に伝わったかどうか、話した本人もわかりません。だからこそ、会議のとき議事録が必要になってくるわけです。

 日本人どうしが会議をしていて、積極的に発言していた参加者が採録した議事録を見たら、書かれている日本語がしっちゃかめっちゃかで、意味不明……。あなたがその会議の参加者だとしたら、その議事録担当者のことを、どう思われますか?

 逆に、以下は正しいです。
「『英会話』で発信したメッセージでの不正確さを、資料に書いたビジネス英語で矯正するのは容易だし、そうあるべき」

『テレフォンイングリッシュ』で堂々と発言する度胸がなくても、いまどき、ほとんど支障はありません。なぜなら、言いたいことを、語彙的には洗練されていなくても、文法的には形をなしている英語で、チャットツールに打ち込めばいいからです。ネイティヴなみの発音、素晴らしい流暢さ、卓越したリスニング能力、そしてビビらずに英語を話せる度胸、いずれも不要です。

 ネット時代のビジネス英語における重要度は、常に以下です:
書き英語>>>>>英会話

 英語の電話には、あせったって問題ないのですよ。基本ができている書き英語なら、表情にもジェスチャーにも全く頼らないですむのですから。

(ちなみに上の写真のスクールに通っていて成果が上がらなかった方が、私の講義の翌日から、いきなり外国人とコミュニケーションがとれるようになったのです。)

「同じ人間どうし、話せばわかる」ではビジネス英語を学ぶ意味がない

 どうせビジネス英語のアウトプットの方法を学ぶのなら、一撃で自分の意図が伝えられるようにならなくてはいけません。

 冒頭の記事のアンケートをとったセミナーは、先方のシステムサポート部門の方々を対象に行ったものです。当該部門長の方は、実施直後から、私のセミナーを手放しで絶賛してくださいました。

 後日、セミナーのお礼に、その会社に食事をご馳走していただきました。その席でのことです。

 その部門長と一緒に、セミナーをアレンジしていただいた、サポート部門のマネージャの方が、その席にはいらっしゃいました。セミナー終了直後、お目にかかったときに、なぜか苦虫を噛み潰したような顔をされていたのが非常に印象深かったです。

 その方は、もともとアメリカの IT 会社と英語でやりとりをされたことがあるということで、あるいは、ご自身のコミュニケーションに関する信条が私のやり方が合わなかったのでしょうか。

 その席で私と話していたとき、そのマネージャの方は、

「受講者の中には、あなたの考え方に対して否定的な者もいたのだが、私は擁護する側に回りました」

と、このときもなぜか面白くもなさそうに、おっしゃってくださいました。が、そのあと少しして、

「結局、同じ人間どうし、話せばわかる」

 彼は私から目をそらして、吐き捨てるように漏らしたのです。

 私は唖然(あぜん)としました。

 一年後、同じセリフを、私は、奇しくも別のオペレーションマネージャから聞くことになりました。

「外国人といえど、同じ人間なのだから、わかりあえると思います」

 今度の相手は、私の部下でした。私は、静かに質問しました。

「なるほど。では、たとえば、重大なシステム障害が起こって、システムが停止した。外国のサポートチームに状況をオンラインで伝えなければならないとする。その状況報告が、文法的に間違った英語で発信されたため、しばらくの間、わかりあえなかった

「でも、やっぱり同じ人間どうし、会話に会話を重ねた結果、ついにわかりあえた。しかし、同じ認識に立てたときは、このやりとりに、たっぷり一日かかってしまっていた。システムはその間、その不具合により停止している。

「認識合わせだけで一日システムが停止してしまったことの責任を、お客さんと世間に対して、あなたはどうやってとるんですか?」

 部下は絶句していました。

 日本語でやりとりしていてすら、特にオンラインのやりとりでは、認識を完全に一致させるのに、私たちは苦労します。ましてや英語なら、何をか言わんやです。

 私のメソッドは、こちらの意図を、なるべく一撃で伝えるためのものです。もっと正確には、私のメソッドなら、英語を発信後、受け手から受ける質問の数を、最小にできます

「この文はどう言う意味ですか?」

 日本語であっても英語であっても、自分が書いた文章に対して、この質問は、受けてはいけないと思います自分の書いた文のおかげで、相手は無駄に悩んで時間を浪費したということなのですから。

 そのために私は、このようなビジネス英語学習プログラムを構築したのです。

 ちなみに、私の尊敬する友人は、「話せばわかる」に関して、

「同じ人間なのだから、話しても何をしても、わかり合うことなどない。だから、言語が発明された。

「いかなる言語でも、せめて、正確な情報を、正確な文法で、シンプルに記述しなければならない。それでも、根本的な、『わかり合うことなどない』という課題は、解決されない」

と言っていました。とても的を得ていると思います。

「英会話」の100倍効率的なビジネス英語学習法

 業務命令でビジネス英語を勉強しないといけないが、自分はもともと語学が苦手だ。本当に特効薬はないのでしょうか?

 語学に苦手意識を持たれる方の気持ちは、とてもよくわかります。

 語学を勉強し始めたときは、憶えるべき情報量が多すぎ、遠い道のりに感じられてしまうものです。韓国語を学び始めた私は、ハングルはどうにか読めるようになったのですが、憶えるべき単語の多さにうんざりし始めました……。

 英会話関連のウエブページや本に載っているセンテンス、言い回しをしらみつぶしに覚えていく。このやり方が無間(むげん)地獄になってしまう理由の一つに、従来の英語の学習教材、英会話学校のカリキュラムには、各項目に
「優先順位がつけられていない」
か、
「優先順位がつけられていることがあっても、ビジネスの現場で必要とされていることに即していない」
ことがあります。

 例えば五文型と聞いただけで、うんざりしてしまう方、無理もないです。五文型が英文法の最初で語られる構成自体は間違っていないのですが、ビジネスの英文ライティングで何が何でもしっかりできないといけないのは、実は、ほぼ、

主語+動詞+目的語(誰が、どうした、何を)の第三文型だけ

なのです。第四文型、第五文型を使うべき局面でも、言い回しを変えればほとんどの場合第三文型に変形できますし、また、そうすべきなのです。

 これらの従来の教材の欠点を踏まえて、このブログでは内容に優先順位をつけ、その順番に記事に起こしていきます。それは、読む方が万が一途中で挫折したとしても、最重要な原理原則は頭に残ることを意味します。

デバッグ英文法構成

デバッグ英文法構成

 さて、その優先順位とは、下記です:

1. 言いたいことを、まずは絵に描く。絵で表現することができれば、そもそも、英語に翻訳する必要がありません。

2. 自分のメッセージ全体を構造化する。わかりにくい日本語をそのまま英訳しても、絶対にわかりやすくはなりません。

3. 日本語の段階で、ムダな記述を全て省き長い文章を短文に分ける。また、最も簡単な語彙を選択する

4. 「誰が何をどうした」の全ての要素を、ワンセンテンスの中で、確実にカバーする。

5. 動作の主体(subject)を、主語(subject)としてセットする。受動態は、原則として使わないほうがいいです。

6. 時制を正しく使う。

7. 単複・冠詞に、しかるべき注意を払う。

 これらの原則がしっかり守られていれば、複雑な事象でも、大きな間違いなく、相手に伝えることができます。

 そして、1. から 4. まで英語とは関係ありません。バイリンガルならぬ、メタリンガルとでも呼ぶべき領域です。

 意思が確実に疎通できるかどうかの勝負は、英語化する前にすでについてしまっているのです。逆に、1. から 4. までの原則を守っていないがゆえに、意思を疎通できない、日本人でないビジネスパーソンは、欧米にもごまんといます。

“There is a very old saying among writers: “Difficulties with a sentence mean confused thinking. It is not the sentence that needs straightening out, it is the thought behind it.””
「物書きの間で、非常に古くから有名な言葉がある:『ある文が難解なのは、思考が混乱しているせいだ。正すべきは、その文ではなく、その文の背後にある思考だ』」※
Drucker, Peter F.. Management: Tasks, Responsibilities, Practices

 語学に取り組む前に、ドラッカーのマネジメントのコミュニケーションの章は、是が非でも読んでおくべきです。ビジネス英語はコミュニケーションです、語学ではありません

※特に断りのない限り、当ブログに記載する日本語訳は全て拙訳です。

ビジネス英語では高校英語のおいしいところだけを活用する

 ビジネス英語において、受験英語の学習は役に立たない、なぜなら英語の口頭のアウトプットが足りないからだという議論がありますが、受験英語を修了した段階でハーバード大卒のアメリカ人とガリレオ・ガリレイについて英語ですらすら語り合えた留学経験ゼロの私は、全否定します。

 下のチャートは、大学受験の英語がカバーしている要素を図示したものです。このうち、「英作文」(英文ライティング)のみが、ビジネス英語において重要です

英語アウトプットのプロトコルスタック

高校で習う英語で何がいちばん大切でしょうか?

 このチャートは、ビジネス英語で重要な以下のことを示しています:

(1) 英語を発信するうえで最も重要な能力は、日本語で、論理的に思考をまとめられることです。

(2) 細かい文法用語知らなくてもかまわないと思います。ただし、一つのセンテンスに必要な要素が全て入っていなければならず、かつ、語順は間違えてはいけません。

(3) 流暢に英語がしゃべれるとは、高速に正確な英作文ができることと同義です。
 ここの優先順位は、決して間違えるべきではありません。
 発音がきれいで、流ちょうに聞こえる英語を話すひとに英語を書いてもらうと、「英語になってない英語」を書いてしまう例は、私がお目にかかっただけでも、枚挙にいとまがありません。その中には、日本人のみならず、中国人も、ベトナム人もいました。
 日本人が全員立派な日本語を書けるとは限らないことと、あるいは、それは同じかもしれません。

 連続海外滞在期間の最長期間がひと月に満たないのに英語に困ったことがない私は、高校英語こそ、ビジネス英語の基盤だと確信しています。

 英会話スクールに通う前に、騙されたと思って、このような高校英語の英作文の本を一冊きっちり頭に入れてみていただきたい。間違いなく、費用対効果は、比較にならないほど上です。

よくばり英作文―生きた重要文例418で未来を拓け! (駿台受験シリーズ)

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